うさとの服が出来上がるまで


一本の糸が

できるまでも

物語がある

植物の棉が綿になるまでたくさんの手仕事があります。

 種を取り、雨季になるまで待っての種まき。

 

 花が咲いて実になり、その実がはじけたら収穫。

 コットンボールは一つずつ外して集め、

「種繰り器」で種取り。

弓の弦の部分を利用して「綿打ち」。

 

 糸車を手で回しながら‟撚り”をかけて紡ぎます

 


森のいのちが

色になる

染料になる材料― マンゴーの葉、黒檀の実、

紫檀(ローズウッド)の木、ラック(貝殻虫)など

木を伐ったり皮をはいだり、葉や実を摘む、根を掘る、

材料集めも重労働です。

 

染液にするために葉や実や根は石臼ですりつぶし、

木の皮やチップは大ガマで煮詰めます。

 

微妙な色の違いを出すため

染め回数を変える、媒染の材料を変える。

森の息吹が、熟成という時をへて色になっていく、

自然のいのちの光です。


織り手は

アーティスト

手織り布はデザイナーがいっさい

色や柄を指定していません。

 

織ること自体がアートであり、

織り手の感性や創造力を大切にしているからです。

 

「夜空に星が流れるような藍染め」をイメージしたり

刻々と色を変える空や山の景色を眺めてできた布は

「創造する喜び」が織り込まれています。

 

生地の種類だけ織り手がいて

ひとつひとつが作品であり、アートです。

 


一人が一枚

仕上げる

服作り

縫子さんにも、責任をもって

一枚の服をすべて担当してもらいます。

 

最初から最後まで仕上げる充実感、

つくる喜びを大切にしています。

 

同じエネルギーで仕上げると、できあがったものは、

想いが分断されず、まとまったエネルギーになります


手から手へ…

うさとの服は自然素材・草木染で色や生地の質感などを正確にお伝えすることができません。

 

また、実際に袖を通してみなければデザインの楽しさや着心地のよさは体感していただけません。

 

展示会にて手渡しで販売しております。


あいをよる おもいをつむぐ こころをむすぶ

 

一本の糸を愛をこめてよる 健康や幸せを願いつむぐ 

さまざまな思いや願いが織り込まれた布はひとの心と心を結びます

着る人が「気持ちいい」と元気になってくれる服

いのちのパワーがちゃんと身につく服

うさとデザイナー さとううさぶろう


1948年(昭和23年)10月22日北海道南富良野に生まれる

高校卒業後、当時旭川市にあった「文化服装学園」に初の男子学生として入学。

20歳で上京し、服飾関連の企業デザイナーとして仕事を始める。

37歳でアメリカのワシントンD.C.へ、39歳でベルギーびブリュッセルに移住。

オートクチュールデザイナーとして華やかな生活を手に入れるが、42歳のとき不思議な体験をし、「もつ地球にするためにオマエは何をするのか」というメッセージを受け取る。

2年間自分探しのあと、霊性を高める「いのちの服」づくりを目指して布探しの旅に。47歳の春、タイのチェンマイでエネルギーの強いヘンプとめぐりあい、チェンマイに拠点を移す。手紡ぎ、手織り、草木染めの布に‟宇宙の法則”をデザインし、‟自然をまとう”ような心地よい服を誕生させる。

著書に「あいをよる おもいをつむぐ」(地湧社)